芳春
おだやかな日射しが遠くの山肌を薄紫色に染め、空気が徐々に暖かくなる頃。そんな風景をジャーパンファン氏の二胡の音色に乗せて書いた曲です。
中間部には雪解けを思わせるようなフレーズも聞こえて来ませんか?
深山秋冷
Gマーラーの「大地の歌」の第二楽章(秋に寂しきもの)に感化されて作曲。(因みにこのマーラーの交響曲は中国の李太白、孟活然、王維等の詩が元になって作られています。)まさに晩秋の山々の中を静かに歩くイメージで曲は進んでいきます。途中堀沢真己氏によるチェロのバルトーク・ピチカート(弦を指で引っ張って離し指盤にぶつける奏法)が強い衝撃音でよりいっそう曲の寂寥感を高めています。
月光 [New Version]
数年前のアルバムの中の「月光」のニューヴァージョンとして編曲しました。原曲のイメージを損なわないように、それでいて又ちがった「月光」を目指しました。ここでは益田和嘉子さんの効果的なパーカッションが聞かれます。伴奏や楽器の編成のちがいによって、新たなインスピレーションを受けてのジャー氏の更なる深い音の世界をどうぞお楽しみ下さい。