「華」、「華II」、「紅」、「語」と、私なりのアジアの情景、シルクロードの旅を綴ったアルバムを制作してきました。様々な楽器、奏者との出会いは、私にとり、かけがえのない宝物です。
今回のアルバムでは特別に、国立パリ・オペラ座管弦楽団が演奏した2曲を収録し、又、国境のないオーケストラとして結成した、大和路シンフォニカー演奏による「奈良平城遷都1300年記念事業 大和路シンフォニー 〜悠久のやまと」から、「II・祈り」も収録しました。前回にも増して、よりバラエティにとんだプログラムになりました。
アルバム・タイトルの「空華」とは「くうげ」と読みます。見えないものでも心の眼を持てば見えるような気がする。空に華を見るように・・・私の勝手な解釈ですが、作曲にあたり、私自身の思いをこのアルバムにこめたつもりです。相変わらず地球儀を廻しながら、アジア、そしてユーラシア大陸にまでも思いを馳せました。EURO-ASIAを繋ぐ想像の旅とでも言うのでしょうか。私なりの原風景を瞼にとどめながら、各国の奏者の方々の演奏に、「ああ、このように返してくれた」と、感激するばかりでした。
聞いてくださった皆さんの心の空には、どんな華が見えるでしょうか。このアルバムを手にとってくださったリスナーの方々に、そして参加してくださった全ての奏者、スタッフの皆さまに感謝をこめて・・・。