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CHCB-10004


彩 Color/小宮瑞代
彩 COLOR / 小宮瑞代

01. TSUGARU OVERTURE
02. MEBAE
03. SEA WIND (SHIOKAZENI FUKARETE)
04. SPRING RAIN
05. AKATOMBO
06. TSUGARU WAVE
07. AIDAMA
08. MOEGI
09. AKANEGUMO
10. RURI
11. KOHAKU
12. NAKISUNA


彩(COLOR)によせて

草叢に寝転び見上げる青空。ゆっくりと流れる雲。頬をなでるさわやかな微風。おだやかな日差し。ゆったりとした時の流れ。存在するすべてのものに感謝する瞬間。頭の中が空になり、目と耳と匂いと皮膚だけの存在になる自分。飽きない退屈・・・。スピ−カ−から流れる筝の調べに身をゆだねることさえすれば、そこはあなただけの時間、あなただけの世界となります。

筝は、五世紀中期以後、日本に伝来した絃楽器のひとつとして、中国からやって来ました。 最も弥生時代の遺跡からは木製の筝が出土し、古墳時代になると筝を弾く姿の埴輪がいくつもみつかっています。

中世になると、宮中で演奏される雅楽等の合奏楽器として使用されると同時に、ソロ楽器としても進化発展し、広く一般に浸透していきました。いずれにしても、それから一千年以上の時を越え、筝は日本を代表する弦楽器のひとつとなっています。日本の楽器の音色には、自然の音色が生きているといわれます。張りの違う25本の糸には、さわやかな春の風が生きづいているかもしれません。

一般的に筝といえば十三絃ですが、このアルバムで演奏されている筝は二十五絃です。高音から低音まで、音域が広い為、時にはハ−プのように聞こえるかもしれません。又、調律も西洋音階を基になされている曲もあり、コ−ド感も耳に馴染みやすいかもしれません。弾いては消える二十五本の糸による音の組み合わせが、都会の喧噪を忘れさせ、リラックスした時間をあなたにもたらしてくれるでしょう。